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自費出版に込められた思い

 よく出てくる自費出版の本には、色々なものがあります。
自分の研究をまとめた本、趣味の本、自分の半生を綴った
本なんてのもあります。

 その方の生きざまを否定するわけではありませんが、無名な
人の自伝なんて、売値はさほど高くなりません。いや、そも
そも売れるかどうかも疑問です。古本屋のおやじが書くこの
ブログも、無料だからそこそこの読者がいますが、これを
本にして1冊1,500円くらいで販売したら、大量に在庫を
抱えて頭を悩ませるはずです(笑)

 自費出版なんて、世間的評価はそんなもの。市場価値って
のは個人の思い入れだとか、ライフワークだとかいうものに
一切無関心なので、残酷な値段を突き付けるものです。

 でも、時に、本を書いた人の熱い想いが伝わってきて複雑な
気分になることがあります。
 こんなことがありました。あるお宅で買取。そこで1冊の
自費出版本に出会いました。その本自体は値段をつけて買取る
ことはできないとお伝えしたところ、一緒に持って行ってくれ
とのことでしたので、買取った本と一緒に持ち帰りました。

 状態はいいのですが、残念ながら商品価値はありません。
売れない本を置いておくと、スペースの無駄。すぐさま処分
してもよかったのですが、いまだに保管しています。この本を
出版した気持ちが、痛いほど伝わってきたからです。

 この本は、事故で亡くなった息子との思い出を、両親が綴った
ものでした。亡くなった息子もごく普通の人。両親も普通の人。
文章もそれほど上手じゃありませんし、そういった思い出話も
珍しいものじゃありませんから、やはり市場価値はないって
判断は妥当だと思います。

 しかし、この本を出版する経緯を想像したら、無下には扱え
ないなぁって気持ちも湧いてきます。息子の死がショックで、
けどその悲しみを克服しなくちゃいけない。楽しかった思い出を
本に綴ることで、息子がこの世に生きた証を残そうとした……
そんな必死な想いが伝わってくる気がしたのです。
 その本自体は、執筆者から入手したのでなく、それを受け取っ
た方(おそらく友人)から手に入れていますので、実際どういう
気持ちで書かれたのかってことは、分かりませんでしたが……。

 でも、やっぱり思いのこもった本だろうということで、今も
この本は捨てられることなく、私が大事に保管しています。
自費出版には、時折、こういったドラマが潜んでいるものです。
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