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読書家とコレクター

 蔵書家と呼ばれる人には、2種類あります。本を読むのが好きな人と、
本を集めるのが好きな人です。本を読むのが好きな人のことを読書家
といい、本を集める人はコレクターっていいますね。

 どちらも本が好きというのでは同じ。でも、本に接する態度は異なります。
 読書家の人は、とにかく本を読んで、自分の知識を増やしたり、自分の
人生に役立てるってことが好き。だから、重要な部分を見つけたらラインを
引きますし、読むのに邪魔な表紙カバーは買ってすぐゴミ箱行きってことも
あります。

 一方、コレクターの人は、本の中身よりも、「モノ」としての本を大事にする
人たち。書き込みやライン等、本を汚すような読み方はしませんし、保存状態
にも気を配っていたりします。

 まぁ実際は、このどちらかに極端に偏っているってことは少なくて、適度に
本を読み、適度に集めるって感じの中間層が多い気はします。私も、中間的
な存在。資格試験で勉強するときなどは参考書にビッシリ書込みしますが、
趣味で集めている本は、極力綺麗な状態で保管しています。

 どちらの人も、「本好き」ってカテゴリには属しているわけですから、古本屋
としては大事なお客さん。でも、本音を言えば、売る場合と買う場合とで、
ありがたさは変わってきます。

 本を売る場合。・・・やっぱり、自分の仕事が、何らかの形で社会に役立って
いるってことになれば嬉しいですから、お買い上げいただいた本は、しっかり
読んでいただいて、実りある人生を歩んでほしいって思います。手垢がつくまで
何度も読み返す大切な本・・・そんな本との縁を取り持つことができたら、古本屋
冥利に尽きるってものです。

 しかし、本を買う場合。・・・これは、コレクターからの買取の方がありがたい
ですね。状態もいいことが多いですし、そうすると売値も高値が期待できます
から。使い込まれて汚れの目立つ本は、なかなか高額での販売はできない
ものです。もちろんレアな本なら、多少状態が悪くても、高値で売り出すことは
ありますが・・・・・・。

 というわけで、本心を言えば、コレクターから買って、読書家に売るってのが、
一番やりがいがあり、かつ儲かる仕事。でも、なかなかそう上手くはいきません。
お金さえ支払ってくれれば、皆、平等なお客様。本棚で飾っているだけで読ま
ないでしょって言って売らないわけにはいきませんし、汚れのある本でも、大事に
してきた思い入れのある本ならば、いくらかの値はつけて引き取りたいって
気持ちも出てくるものです。

 正直なところ、私の店では、けっこうヤケやシミのある本を扱っています。
本は中身が命。多少の汚れがあっても、読めるならば問題ないってスタンス
でいるからです。ですので、当店の商品はあまりコレクター向けじゃないかも
しれません。読書家から買って、読書家に売る。・・・これがウチのビジネスの
基本姿勢かも知れません。

 もともと、読書家から買取っている段階で、あまり綺麗な本は期待できません。
状態が悪いのですから、コレクター向けの商品にはなりません。売るのも、
買うのも読書家が相手・・・必然的にそうなるのかもしれませんね。売った相手が、
本をどう使っているかなんて統計に取りようがないですから、あくまで私の個人的
想像にすぎませんが。

 読書家もコレクターも、どちらも古本屋にとっては大事なお客様。でも、読まれる
本の立場からすれば、やはり本は読まれてこそ価値があるはずですので、古書
店主としてはコレクターの存在を認めつつも、読書の素晴らしさを訴えていきたい
って思っています。
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