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田舎の本屋に思うこと

 田舎の本屋さんは厳しいです。私の新しく事務所を構えた場所。
大阪府ですが、千早赤阪村ってところ。大阪府唯一の村として
有名な場所です。住んでいる者からすれば、そこそこ便利な場所
ではありますが、都会から見ると、かなりの田舎。不便な場所って
思われるみたいです。

 でも私の場合、ネットショップですのでアクセスの悪さはさほど問題に
なりません。山奥でも、離島でも、場合によっては海外ででも仕事が
できるのがネットショップの利点ですね。

 ところが、リアル店舗を構える場合には、そうはいきません。立地の
悪いところですと、集客がままならず売上不振ってこともありうる
でしょう。現に、この千早赤阪村にも、かつて新刊書店が1軒ありまし
たが、今はもうつぶれてしまっています。

 新刊書店は、集客力が大事。便利な場所に店を構える。流行の本を
大量に揃える・・・。こういったことをしていればお客さんは来るでしょうが、
でもそれが難しい。立地のいいところは、地価も高い。ってことはテナント
料も高い。簡単には出店できません。

 いい本を揃えるってのも大変です。いくらこの本が売れるって分かって
いても、そんな本はほとんど大手書店に押さえられ、個人店に回ってくる
のはわずかな量。いや、それどころか1冊も回ってこないってこともあり
えます。人気作家の最新作を入手できず、大手書店に出向いて定価で
その本を購入し、自分の店で同じ値段で売り出したって、笑い話のような
本当の話が、個人経営の新刊書店の現実です。

 いい商品が入荷できず、しかも買ってくれるお客さんが少ない・・・。これ
じゃあ田舎の本屋の経営が、立ち行かなくなるのは当然です。というわけで、
全国各地で小さな本屋さんは消えていっています。

 都会に住んでいる人間から見れば、地方の店がつぶれても、何も困る
ことはありません。自分が通う大手の店は、しっかり生き残っているわけ
ですから。
 でも、その地域の人にとっては唯一の本屋だったって場合もあります。
そんなお店がつぶれれば、その地域の人は、隣の市町村まで出掛けな
ければ本を買えないってことになります。いえ、自分で出かけられる人は
まだマシです。そういった田舎の地域には高齢者も多く、自分で車を
運転できないって人や、年金暮らしで電車賃の負担が重く感じるって方も
多くいます。そんな方たちは、たいていの場合、ネットで買い物ってのも苦手
なもんですから、近所の本屋がなくなると、実質的に新しい本を入手する
機会がなくなってしまうってことになりかねません。

 人が生きていくうえで、衣食住は不可欠。でも、単に生命活動を維持する
ってだけでなく、人間らしく生きていくためには、本などの文化的栄養も必要
です。
 本がどうして、全国各地で同じ金額で売られるのか。それは、地域による
情報の格差をなくそうとする政策的配慮からのことです。とすれば、地域に
よる書店の数の差、小規模書店に品物が入りにくい現在の取次・流通の
仕組み・・・。真に、この国が文化国家として世界に恥じない国となるため
には、解決しなきゃいけない課題が山積みのような気がしてなりません。


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