スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

出品方法によって

 先日、業者市に出品したときのこと。ある先輩の方に、アドバイスを
受けました。

 他の人のくくり方を見るといいよ

 ここでいう「くくり方」とは、ヒモのくくり方そのもののことじゃなく、本を
束にするそのまとめ方。自店で不要な本を出品するわけですが、そうは
いっても何でも混ぜこぜに出品するよりも、ある程度ジャンルごとに
まとまりのある出品をした方が、買い手も付きやすいし、値段も上がり
やすいってこと。

 何百冊も雑然と出品した場合。その中に、ン万円する貴重な本があった
としても、見落とされてしまいがち。すると値段が思ったほどいかない
ってこともありますし、売れたとしても、思ったほどの金額じゃないってことも。

 逆に、30冊ほどの小ぶりの出品でも、一定の方針にしたがってまとめられて
いれば、それぞれの本の単価はそれほど高価でなくても、総じて評価は高く
なりがち。どういうお客さんに売り込めばいいか想像しやすいですし、扱い方が
わかりやすいので、そういう結果になるのでしょう。

 ここ一月ほど自分が入札したときのことを考えても、確かに、そういう傾向は
あるって気はします。同じ本なのに、売り出し方で値段が全く変わってくる
……不思議な気はしますが、商売ってそういうもの。

 一般には、業者市っていうと、プロがそれぞれの本をしっかり品定めして目利きを
競う場ってイメージがあるかもしれませんが、それは大きな誤解です。一冊一冊、
個別に出品されれば、各業者でそれほど目利きに差はないでしょうが、山積み
された本の評価ってなると、ホント千差万別なんです。これは明らかに本そのものの
価値ではない、「何か」を評価しているってことです。

 この「何か」の正体を伝えるのは難しいです。人によって、受け取り方も違うかも
しれません。ですが、私の評価基準を言葉にするなら、「店の棚に置きたい度合」
って感じでしょうか。

 たとえば、心理学の本が1冊だけ棚にあったとします。この段階では、その本は
単なる在庫の一部にすぎません。ですが、同系統の本が数百冊と棚に並んで
いたら、どうでしょう? その店は、心理学の分野に力を入れているんだなって
お客さんに伝わることになります。こうなった場合、それぞれの本が、店のカラーを
アピールする重要な看板商品なわけですから、それなりの評価を受けるってことに
なります。

 出品の場合も、こういう店側の心理が影響します。同一のジャンルである程度、
冊数が揃っていたら、それはそのジャンルをアピールしたい店にとっては、かなり
魅力的な商品。「カラーのまとまり具合」ってのに、そこそこ付加価値を見出す
わけです。

 ってことは、自分が売る場合には、なるべくしっかりまとまった感じで出品した
方が、高評価を受けやすいですし、買う場合には雑然と出された本の山の中に
キラリと光る一冊を見つければ、比較的安価で落札できる可能性が高いって
理屈になります。

 ただ・・・分かってはいても、なかなかそれが難しい。例えば、図録。これも業者市
ではよく出ます。美術系に力を入れている店にとっては、なかなか売れ筋の商品に
なるんじゃないでしょうか。でも、これも単に「図録」ってだけで出品しても高い評価は
得られません。西洋モノ、日本モノと分類した方が、買い手には親切ですね。自店の
傾向にあっているかどうか、判断しやすいですから。
 
 しかし、在庫が少なければ、そもそもまとめようもないわけで、出品の上手下手は
古書店としてのキャリアの長さに比例しそうな気もします。とはいえ、「買い手の
気持ちを考える」ってのは、商売の基本。新入りもベテランも、決して忘れることの
できない大原則です。試行錯誤しながら、少しでも高い評価を得られるよう、出品
方法を色々工夫していきたいと思っています。

スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。