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某大手新古書店にて

 この春オープンした某大手新古書店に行ってきました。通りかかる機会
があったので、いい本があったら買っていこうって思ったのです。
 このブログでも何度か紹介したお店。オープン当初はお客さんで賑わって
いましたが、近頃は少し寂しい様子。どうしたのだろう? って思ったのです
が、すぐに理由がわかりました。

 値段が高い!

 オープン当初はお得感のある値段帯でしたが、久しぶりにのぞいてみると、
随分、高額な設定になっています。もちろん100円コーナーなどはあります
が、「お、これは!」って目を付けた品はことごとく高額な値付け。これじゃあ、
お客さんも逃げます。

 それと、在庫の質。広い棚をとりあえず埋めて見映え良くするために、あまり
売れ筋でないものまで並べています。昔ながらの街の古本屋でしたら、そういう
商品もOKでしょうが、新古書店に来るお客さんには向かない品ですね。印象が
悪くなる危険すらあります。

 大手のチェーン店とはいえ、その店は本部直営じゃなく、フランチャイズ加盟店
とのこと。本部の店舗で受けられるサービスが受けられないといったことも、お客
さんの減少に拍車をかけているのかもしれません。

 これまで随分、古本屋がつぶれていくのを見てきました。弱小な個人店が
閉店したのもありますし、大手チェーン店のつぶれたのも見てきました。で、
気づいたこと。古本屋がつぶれる前には、いくつかの前兆があります。

 ★その1・・・買取査定が厳しくなる
  運転資金に余裕がなくなるのですから、当然。

 ★その2・・・在庫の質が悪くなる
  人気の本を買取できなくなるのですから、在庫の質は落ちていきます。

 ★その3・・・値段が高くなる
  開業当初は、サービス価格で安く売り出していても、やがては値段を
 上げざるを得ません。そうしないと利益が出ないのですから。ところが、
 利益を上げるべき良質な本は、オープン当初のサービス価格で既に
 売り払われています。そこを狙って「棚荒らし」の被害にあうってことも
 あります。そうなると、新たな仕入れがない限り、売れにくい本に高額な
 値札を貼ることになって……

 ★その4・・・お客さんの数が減る
  一番正直なのは、お客さん。値段が高いと、他の店に行きます。 

 お客さんが減ると、売上が落ちて、運転資金に困り始めて、買取金額が
厳しくなって、そうなると本を売ってくれる人が少なくなって、在庫の質が
落ちて……って、負のスパイラル。これを抜け出すのは、なかなか困難
です。

 そのお店は、上のその2からその4までは、全て当てはまっています。
でも、その1だけはかろうじて逃れているかも。これだけ品薄だったら、
業者市で買ってもらえなかった品も買ってくれるんじゃないかって思って
持込んだら、そこそこいい金額で買ってくれましたから。

 買取に手を抜かないのは、まだ救い。ここすらキチンとできなくなれば、
もうそれは末期症状ですから。
 店の値付けを見る限り、この店のオーナーは、全く古書については素人。
おそらく本が好きなのでも、古書店のノウハウを持っていたのでもないはず
です。フランチャイズ加盟料を支払えば、経営ノウハウが手に入ると思った
のでしょうが、どっこいビジネスはそんな簡単なものではありません。今、
そのことをヒシヒシと実感しているはずです。

 惜しむらくは、大手フランチャイズに加盟したこと。これだけ立地のいい場所
に店を構えるだけの資金的余裕があったのなら、個人でしっかり看板を掲げ、
古書組合に入ったらよかったのに・・・そう、思います。古書組合に入るだけ
でしたら、フランチャイズ加盟料の10分の1ほどで済みますし、毎月の会費も
たかがしれています。

 もっとも、開業資金を安く抑えたところで、仕入と集客の努力を怠れば、結局は
一緒。大手の看板を掲げようが、個人で勝負しようが、ビジネスは弱肉強食。
甘くはないですけどね。
 でも、お金をかけなければ、それだけ何度も失敗できるってこと。そうして、失敗
を繰り返すうち、自分なりの経営論が出来上がっていくものなのです。

 ま、この店がどんな経営状態であれ、考えてみればライバル店。私には関係
ないことなんですが、大手とはいえ、安穏としていられないんだな~って、
店内のお客さんの様子を見て痛感しました。それだけ商売は難しいってことです。
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