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コアラになりたい

 コアラって動物は、ユーカリの葉っぱしか食べません。何でも、進化の
過程でそうなってしまったとのことです。他の動物に比べて弱かったコアラ。
エサをめぐる争いをしても、全く勝てなかったのです。

 鋭い牙を持つわけでも、俊敏な動きができるわけでもないですから、肉食獣に
なれようはずもありません。じゃあ栄養豊富な草を食べようとしても、他の動物
たちの方が強いので、なかなかコアラはエサ場をめぐる戦いに勝てません。そこ
で仕方なく、他の動物たちが見向きもしないユーカリの葉っぱを食べるように
なった……。他の動物が見向きもしないくらいですから、ユーカリにはほとんど
栄養がないですし、それどころか毒まで含まれているとのこと。

 まぁ、どこまで本当か知りませんが、コアラのそんな話を聞いたことがあります。
ユーカリを食べるコアラの姿は愛らしいですが、そんな姿になるまでには、涙なく
して語れないつらい過去があったんですね(笑)

 何でこんな話をしたかと言いますと、このコアラのエピソードに、古書店が
生き残る生活の知恵が隠されているんじゃないかって思うからです。

 古書店にとってのエサ。……これは間違いなく、本です。本を仕入れて、それを
売って経営は成り立っているわけですから。
 本というエサが、売上とともにお金という栄養に変わっているようなもの。だから、
本がなければ売出す商品がないってことになるわけで、各店、必死の思いでいい
本を手に入れたいって願うわけです。

 で、野生の王国さながらに、古書業界も弱肉強食。強き者、力ある者が、いい
本を手にします。業者市って場では、その傾向が顕著です。資本力という富の
力を持っている者が、意中の品をゲットできるわけで、お金がなければ欲しい品
があっても、指をくわえて見ているしかありません。

 意外に思われるかもしれませんが、業者市で、欲しい品を手に入れるには、
実に簡単な原理があります。

 金を出すこと!

 当たり前ですが、これに尽きます。逆に言えば、お金を持っている人が、市で
欲しい品を手に入れるのは、そんなに難しいことじゃありません。誰も出せっこ
ない金額を、書けばいいだけのことなんですから。

 というわけで、市では、金持ちは欲しい品を入手でき、貧乏人は苦労する
ってことになるわけですが……ドッコイ、貧乏人だって逞しいヤツはいます。

 確かに、人気商品については資本力の差で負けます。でも、古本屋にとっての
栄養って人気ある本だけじゃないんです。ほとんどの人が欲しがらない本、なか
なか売るのに苦労するような本。こういった本だって、扱うことは可能です。

 そう、戦いに敗れたコアラが、誰も見向きしないユーカリを食べるしか生き
残る道がなかったように、資本力に劣る古書店だって、誰も見向きしない本に
それなりの商品価値を見出して生き残るってことは、可能なのです。

 市場価値の低い本だって、ユーカリと一緒。他の草に比べ、栄養価は低い
かもしれませんが、手間を惜しまなければ販売することはできますし、そう
すると「お金」という栄養に変えることだってできます。

 人気商品に手を出しても、どうせ資本力の差で勝てない。でも、他の誰もが
見捨てるような本なら、市で落とせる……そうなったら、不人気品だからって
入札しない道理はありません。たとえ栄養価が低かろうが、多少毒を含んで
ようが、食べなきゃ餓死するんです。

 とはいえ、この方法で生き残るのは、相当難しいです。売上げるのに、骨が
折れます。しかし、こういう品を手に入れて、しっかり換金できたときの
喜びは言葉にできないくらいのものです。

 コアラのような商売をしていたら、厳しいビジネスの世界ではなかなか生き
残れません。それでも、私はコアラになりたい……そう、思います。
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