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本を持たぬ王様になるよりは・・・

 数か月前に買取した本。

 青木常雄 本多俊男 共著「新制 英作文精義」改訂版(培風館)

 もう何十年も前の英語の参考書。英作文の解説や問題演習で構成された本で、
高校生向けのもの。今の参考書に比べれば、色合いが地味で、しかも文字が
細かい! ・・・心なしか、レベルも随分、高目な気がします (^_^;) いつも思うんです
が、昔の学生はきちんと勉強していたんだな~って感じさせられますね。

 さて、この本の傷みなどをチェックしていた時に、ふと目に入った設問。

 本を持たぬ王様になるよりは本のたくさんある貧乏人になりたい。

 何、この問題? いかにも構文練習のために用意したような文章w それとも
誰かの名言で、こんなのあるんですかね?

 それはともかく貧乏人なら本をたくさん買えないんじゃ? ・・・って疑問をお持ちの
方も多いはず。でも、不思議なもので、経済力と蔵書数は比例しません。

 そりゃ、欲しい本があった時、金持ちの方が即断即決で購入しやすいってことは
あります。でも、車や宝石ほど高価なものじゃないですから、それほど経済力の
ない人だって、本を買い求めることぐらいできます。毎月、そこそこの量を買って
きて、でも捨てずにいたら・・・なるほど、長い年月の間に膨大な蔵書数になる
ってことも頷けます。

 毎日の煙草を我慢したら・・・お酒を我慢したら・・・そうやって浮かしたお金で
さらに本を買えば、本の蓄積は加速度的に進行します。以前、買取に伺った
お客さんは、若い頃本をたくさん買い漁って、職場に来ていく背広も買えなかった
って笑いながらおっしゃっていました。結局、本の好きな人間は、どれほど生活が
追い詰められても、自分で買える範囲の本は買うものなんですwww

 私は古本屋。まぁ世間一般の基準から見れば、たくさんの本を持っている方だと
思います。でも、商売はサッパリ(>_<) フツーに古本屋って商売をしていたら、
豪邸を建てるなんてことはできません。細々と生き残るのが精一杯。本が好きなんで
楽しくやっていられますが、なかなか儲かる商売じゃないんです。

 結論。

 私は、本のたくさんある王様になりたいです!!(笑)


 ・・・この英作文のテキストの著者は、私同様、本のたくさんある貧乏人だったん
だろうな~。そんなことを想像しちゃいました。堅苦しい参考書もそんなことを
考えながら読むと、少しは楽しめますよ。

 ちなみに、先ほどの文章の訳例。

 I would rather be a poor man with a lot of books than a king without any.

 

図書カード

 図書券というのがなくなって、いつの間にやら図書カードといったものが
使われるようになっていました。カードに磁気データが埋め込まれていて、
使った金額分だけ度数が目減りしていくというもの。大きさといい、プリペイド
式のところといい、テレホンカードによく似ています。

 テレホンカード同様、図柄も色々あります。本をデザインしたものや、
ピーターラビット、西洋絵画の名画ものなんてのもあります。注文すれば、
オリジナルデザインのカードも作れるそうですよ(ただし、オリジナルの
ものを作れば、1枚当たりの単価は割高になります)。

 本をよく買うので、図書カードもよく利用します。別にデザインが変わった
からといって、カードの機能に特別な変化はなし。実用面だけを考えれば、
どんなデザインでもいいのですが、個人的には「名画シリーズ」が好きです。

 名画シリーズは、全4種類。

  1,000円・・・フラゴナール「読書する娘」
  3,000円・・・マネ「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」
  5,000円・・・ルノワール「読書」
  10,000円・・・フェルメール「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」

 フラゴナールとルノワールの作品は、図書カードっぽいテーマですが、
マネとフェルメールは、あんまり関係ないかな? フェルメールだったら、
読書そのものを描いたものでなくても作中に本の登場する作品は他にある
のですから、そっちの方が良かったのでは? って気もします。まぁ、
一番有名な作品ですから悪くはないと思いますが。

 現金でも購入できるのに、図書カードなんてものが何故あるのか?

 お釣りが出ないので、買い物がスムーズにいくってのはありますね。レジで
さっと計算してもらえます。それと、金券ショップで安く手に入るってのも
大きなポイントかな。10,000円分の本を買うのに、9,700円ほどで買えます。

 それと、コレ、贈り物に使えます。誕生日やクリスマスのプレゼントに現金っ
てのは、何だかイヤラシイ・・・。だからといって本をプレゼントしても、
好みに合うかどうかわからない。ってことで、「図書カード」。現金を
贈る生々しさを回避でき、かつ、貰った側で好きな本を買えるのですから、
いいと思いますよ。

 先日、甥っ子の誕生日プレゼントに絵本を贈りました。でも、もう少し
大きくなったら、図書カードをプレゼントしてあげたいって思います。
たくさん本を読んで、しっかりと学び、文化的な人間になって欲しいって
思いますから。

 「図書」カードなんですから、本屋さん以外では使えません。また、本屋
といっても古書店では使えないことが多いです。でも、本をよく買う人には、
なかなか便利なカードだと思います。使ったことない方、一度、利用して
みてください。

処分の順番

 蔵書家の方は、なかなか本を手放す決心がつかないもの。でも、自宅
スペースの都合や、家族の理解が得られないといった事情で、やがては
手放さざるを得なくなる人が多いものです。ご年輩のお客さんの場合、
「死ぬ前に本の処分をしろって息子に言われて……」って、ちょっと悲し
そうな顔をされる方もいらっしゃいます(^_^;)

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エッセイが好き

 エッセイが好きです。あんまり難しい表現はなく、気楽に読めて、
でも何がしかの発見がある……そういうタイプのエッセイがいいですね。

 エッセイって、筆者の性格がよく現れるもの。へぇ~、こういう考えも
あるのか~。個性強い書き手の場合には、そういった新しい視点を与えて
くれるものです。

 色んな世界の色んな人たちが、様々なエッセイを書いてきました。その
どれもが、その人なりの生き方なり、人生観なりに基づいて書かれている
もので、その人にしか書けないもの。どれが面白いとか、ためになるって
のは所詮好みの問題で、優劣なんて付けれようはずがありません。

 でも、私なりに、こういうエッセイが好きだってのがあって、それは
次の2点のいずれかを満たすもの。

 ・普段知ることのできない特殊な職業の人が書いたもの
 ・ちょっと変わった発想の人が書いたもの

 特殊な職業の中身は何でもいいです。京都・祇園の花街を記した「祇園の
教訓」は大ヒットしましたね。そういったあまり知られていない職業の方の
書いたエッセイというのは、勉強になることが多く、読んでいて楽しいもの
です。一種の異文化交流のようなものでしょうか。

 変わった発想の人が書いたエッセイも面白いです。ごく普通の景色、
ありふれた日常も、人によっては全然違った受け止め方をするもの。
そういう多様な物の捉え方ってのは、人間の幅を広げてくれる気がします。

 自分の考え、自分の流儀に固執して他人の考えを認められない人間って
のは、器が小さいって思いますよね? でも、人間って案外そんなもの。
でも、本を通じてなら、そういった突拍子もない意見や発想もすんなり
受け入れることができるから不思議なものです。

 小説ほど完全な作り話でもなく、ノンフィクションほど客観的な事実
だけで書き記されたものではない……エッセイってのは随分と中途半端
なジャンルですが、人間の多様性、異なる価値観ってのを学ぶには
うってつけの本だと思います。

 できる限り自分と異なる人生を歩んだ人のエッセイ。自分と異なる
価値観の人のエッセイ。そういうものを楽しめる度量を、備えたいもの
です。

サルでもわかる・・・

 複雑化した現代社会。先端技術にしろ、法制度にしろ、政治問題に
しろ、専門家以外にはチンプンカンプンってことも多いはず。多くの
学問分野が誕生し、それだけ人類の知識は幅広いものになってきて
いるのですが、一人の人間がその全てを把握するってのは、到底
無理な話。

 かつては、その時代の知識の大半を吸収してしまうような、優れた
頭脳を持つ大天才がいた時代もありました。レオナルド・ダ・ヴィンチや、
我が国の例では南方熊楠なんかがそうですね。

 でも、現代では、なかなかそんなことはできません。総合的な知識
よりも、個別具体的な専門知識が重宝される時代。ジェネラリストよりも
スペシャリストが求められる時代ともいえるでしょう。

 とはいえ、一人の人間として、やはり人類の文化遺産は少しでも
吸収したいもの。そこで、そこまで専門的な学習はしなくても、入門
レベルのことぐらいは学びたいってニーズはあるもので、そういった
人たちに向けて独学用の入門書も多数出版されています。

 「~入門」とか「よく分かる~」ってタイトルが付けられているのが多い
ですね。親しみやすいタイトルで敷居を下げる努力がされています。
人間、極力、楽をして成果を上げたいもの。「よく分かる~」ってネー
ミングたと、簡単に学習できるように思えて、人気が出るんでしょうね。

 でも、いくらタイトルで「簡単です」って謳っていても、学ぶべき事項が
難解なんだったら、結局は自分のアタマのレベルの問題。さっぱり
分からないってことも多いものです(>_<)
 まぁ入門書のタイトルなんて、誇大広告のオンパレード。あまり真に
受けないことです。

 「3日でマスター」って書かれても、本当にマスターするには1か月は
かかるものですし、「らくらく」ってあっても、読み流すだけでなくしっかり
習得しようって思ったらノートを取ったり、表にまとめたり、決して楽な
作業じゃありません。

 ひどいものになると「サルでも分かる」・・・とか(笑)

 本当にサルでも分かる内容の本なのに、一所懸命読んでさっぱり
理解できなかったらへこみますよねwww 

 学問に王道なし。入門書のタイトルを鵜吞みせず、大きな学問成果を
上げようと思ったら、それなりに苦労が必要だということを肝に銘じて
おくべきでしょうね。多数出版されている入門書を否定するつもりは
ありませんが、そういった入門書で、専門書を読んだのと同じくらい
思索を深められるって考えるのは、・・・ちょっとムシがよすぎるって
思いますよ。
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